リーダーの心には愛がある。社員を愛し、お客様を愛している|リーダーシップ・チャレンジ(6)

第5の実践

心から励ます(ENCOURAGE THE HEART)


努力なくして、組織の中で非凡なことは成し遂げられない。頂上までの道のりは、つらく険しいが、リーダーはメンバーを励まし、探求をつづけさせる。そして、全員に勇気と希望を与える。
リーダーは共通のビジョンへのメンバーの貢献をはっきりと認め、心から感謝する。チームが成し遂げたことは組織の全員に伝え、みんなを英雄のような気持ちにさせる。
懸命に働くことは、楽しく働くことでもある。勝者には喝来をおくらなければならない。成功を祝うことで、全員の気持ちは盛りあがる。すぐれたリーダーは、褒め方にも創意工夫がある。彼らは節目節目で喜びあうための時間をさく。
リーダーを動かしつづけるのか?リーダーの勇気の源はなんなのか?それは愛である。すぐれたリーダーの心には愛がある=社員を愛し、お客様を愛している。

そのために、リーダが実践する原則が2つあります。

1) 卓越した成果を誉め、貢献を認める


ベストを期待する
  • 「信じている」と示す
    リーダーは、自分にもメンバーにも前向きな期待をいだいている。メンバーに最高の成果を期待し、だれでも非凡な行動や結果を生みだせると信じ、それを可能にする。
  • 目標とルールをはっきりさせる
    リーダーは、明確な目標や基準を掲げ、全員の力をすべきことに集中させる。
  • 定期的にフィードバックする
    はっきりとしたフィードバックと励ましを与える。明るい見通しを描き、励ましの言葉をかけることで、メンバー一人ひとりのエネルギーと原動力を刺激し、呼びさまし、集中させるのだ。

相手にあわせて褒める
  • 心をかよわせる
    すぐれたリーダーは、組織のビジョンや価値観に対する個人の貢献を認め、彼らに報いる。正式な制度をはるかに越えて、感謝を表す。思ったその場で個性的に感謝を表すことを楽しむ。個人的にも企業文化的にもなにが適切かを知り、相手にあわせた褒め方をする。
  • 大小のインセンティブに力を入れる
    努力を認めるのは気恥ずかしく、ときには居心地悪く感じるかもしれないが、けっして難しくはない。一人ひとりとつながる努力には、大きな価値がある。
  • 「ありがとう」と言う
    ちょっとした感謝の言葉をたくさんかけ、その人になにが効果的かを知り、相手が喜ぶ褒め方を学ぶべきだ。

「貢献を認める」ために、実践することは・・・
  • メンバーに期待することをはっきりと知らせる
  • 個人とチームの目標について、高い期待を掲げっっける
  • あなたの前向きな期待を、つねに明確に伝える
  • メンバーに対する信頼を、言葉だけでなく行動で示す
  • リーダーを含めて、全員がフィードバックを与えあいやすい環境をっくる
  • 目標を達成した人や超えた人が報われるよう、成果と評価を結び付ける
  • どのような励ましがもっとも効果的かを探し出す。思いこみは禁物。相手に耳を傾け、質問し、観察する
  • 顔を見て褒める。メンバーのデスクに足を運ぶ
  • 愛め方を工夫する。思いたったらその場で褒める。それを楽しむ
  • ありがとうと言うことを日々の習慣にする
  • なにごともあたりまえだと思わない

2) 共同体精神を作りだし、その価値と勝利を讃える


共同体精神をつくりだす
  • みんなの前で賞賛する
  • 「支えあおう」と確認しあう
    仲間と共に成功を祝うことは、非凡な功績が大勢の努力の結果であることを改めて認識させてくれる、リーターは目に見える形で人々の成果を祝うことで、組織を強化し、チーム精神を支える。組織の核となる価値観や目標の節目をみんなで祝えば、全員が大切なものに日を向け、それを維持するようにな
  • とことん楽しむ
    人づきあいの有無は、集団の目標への個人の献身、メンバーの幸福に深く影響する。親密さは人を癒やし、孤独は気をめいらせる。安全圏を飛びだす必要に迫られたときも、仲間の支えと励ましがあればストレスはやわらぐ。あなたの組織が「なんの楽しみもない場所」にならないようにしなくてはならない

一人の人間として関わる
  • 思いやりを忘れない
  • ストーリーを活用する
    リーダーは祝福や表彰にみずから率先して参加し、励ましあうことの大切さを行動で伝える。また、人並みはずれた努力を重ね、目ざましい成果をあげた人々のストーリーを語ることで、他者の手本となるようなロールモデルを指し示す。ストーリーは人々の記憶に残り、思いがけないほど深く心に刻まれ、未来の行動の指針となる。
  • お祝いを日常の一部にする
    祝福に満ちた文化の中で人と親しく関わりあうと、そこに信頼が築かれる。リーダーとメンバーの間の垣根も低くする。職場に活気と感謝の念を生みだす工夫を怠ってはならない。

「価値と勝利を讃える」ために、実践することは・・・
  • 人々が集う機会をつくりだす
  • セレモニーを通して組織の基本原則を浸透させる
  • ストーリー(組織を成功に導くために人々がおこなっていること)を見つけだし、記録に残す
  • 自分の仕事の範疇を超えて努力した人々の実例を、機会あるごとにみんなに話す
  • 会議室の中だけでなく、廊下、エレベーター、食堂などでも、すばらしいストーリーを語ったり、掲示したりする
  • 一人ひとりが全体に貢献していることを知らせ、自分の知らない多くの人たちもまた、組織全体の成功のために努力していることを伝える
  • お祝いのたびに、「運命共同体である」ことをくりかえす
  • チームが節目を達成するごとに、小さなお祝いを開く。プロジェクトが完了するまで待つ必要はない
  • リーダー自身ができるだけ多くの表彰やセレモニーに参加する
  • セレモニーを楽しむー自分もメンバーも一緒に笑って楽しむ
  • チームミーティングは必ず全体への褒め言葉で終える

今一度、以下の一節を再掲します。

リーダーを動かしつづけるのか?リーダーの勇気の源はなんなのか?それは愛である。すぐれたリーダーの心には愛がある=社員を愛し、お客様を愛している。

※Amazonで「リーダーシップ・チャレンジ」を探す。